小さい頃、隣の空き家に住み着いていた猫一家。飼いたかったけれど父が反対で飼えず。
学生時代、ペット不可のアパートのベランダに突然現れた猫。飼いたかったけれど泣く泣く諦めました。
社会人になって、自分の意志で猫を飼いはじめ、早いもので16年たちました。
実際に猫を飼ってみて、大変なこともたくさんありました。
猫の飼い主歴16年の私が、猫のいる生活のデメリット5つとメリット1つをお話しします。
これから猫を飼いたいな~と考えている人の参考になると嬉しいです。
猫を飼うデメリット
猫を飼ってみて、私が感じたデメリットは5つです。
その1.お金がかかる
猫を飼うと、ざっくり言って以下のようなお金がかかります。
- エサの費用
- 猫の医療費
- 飼育用品の費用
- その他の費用
エサ代は、猫の生涯を通じてずっとかかります。
猫の医療費は、任意のワクチン接種、ケガや病気の治療費、去勢・避妊手術代などです。
飼育用品代は、おもに飼いはじめのときにかかります。
※トイレの猫砂は、猫の生涯にわたりずっとかかります。
その他の費用とは、賃貸の場合に支払う礼金や、こまごましたものの費用です。
エサの費用
手ごろな値段のもの~高価なものまで多岐にわたります。
年齢やその猫の健康状態に合わせて選ぶことになります。
病気になった場合、動物病院で食事療法用フードを提案されることもあります。
病気に対応しているぶん、一般的なエサより高額です。
ちなみに我が家の愛猫・小太郎さんは、ただいま病気療養中。
尿路結石がもともとできやすく、肝臓の数値も悪いため、獣医さんに相談して食事療養用フードをあげています。
1か月の猫用フード代だけで5,000円以上かかっています。
……がんばろう、飼い主。
猫の医療費
猫の医療費は、おもに以下のものです。
- 猫用ワクチン代
- ケガや病気の治療費
- 去勢・避妊手術代
必須ではありませんが、飼い猫の健康を考えると、動物病院と付き合っていくことになります。
動物が病院にかかる場合、人間の場合のような健康保険制度がありません。
動物病院が定めた診療費を支払います。
猫用ワクチンは、任意接種です。
犬の狂犬病ワクチンのように接種が義務付けられているものではありません。
小太郎さんの場合、2020年は6種ワクチンで6,000円でした。
※事前に別な診察で通院していたこともあり、診察料は割引がありました。
ケガ・病気の治療費は、ケガや病気の治療内容によってさまざまです。
いつケガや病気をするかわからないので、突発的に大きな出費がかさむことがあります。
まだ子猫のころ、小太郎さんは前足の肉球を切るケガをしてしまいました。
タクシーで動物病院に連れていき、縫い合わせる手術をし、その後何日か通院。
はっきりとした数字は覚えていませんが、その時はタクシー代も含めて1~2万円かかりました。
老猫となった現在は、糖尿病にかかってしまい、月に1度のペースで通院しています。
病状が落ち着いている今で、動物病院代は月に1万円程度かかっています。
オス猫の去勢・メス猫の避妊手術の費用は、1度きりの費用です。
動物病院によって違うし、猫の性別や体格によっても料金は変わります。
動物病院によっては、手術前にワクチン接種が条件になっている場合もあります。
かかりつけの動物病院で尋ねましょう。
小太郎さんの去勢手術の時は、1万~1万5千円ぐらいだった気がします。
……がんばってるぞ、飼い主。(うわーん)
飼育用品の費用
飼育用品は、おもに飼い始めるときにかかります。
- キャリーケース(動物病院などに連れて行くときに必要)
- 猫用トイレ
- 猫用爪切り
- 爪とぎ
- 2~3段のケージ
これらのものは、経験上あったほうがいいです。
様々な種類があるので、好みの物を選べばOKです。
エサ皿や水入れ容器は、家庭にある入れ物で代用できます。
猫用トイレを用意したら、猫砂も必要です。
猫砂もさまざまな種類があるので、猫の好みと人間の使い勝手に合わせて選ぶといいです。
その他の費用
住まいにかかる費用もあります。
賃貸の場合、地域にもよりますが、猫OKの物件は少ないです。
少々古くても値が張っても、猫を飼いたい人はその物件を選ぶことになります。
ペット可の物件であっても、ペットを飼わない人と比べて敷金や礼金が多くかかるなどの条件が付く場合があります。
我が家でも、以前住んでいたアパートでは入居時に礼金を1か月分多く支払いました。
ほかにも、猫が何かを壊したり汚したりした場合、買い替えで費用がかさむこともあります。
……飼い主ってたいへん。もう泣いてもいいかな?よよよ。。。
その2.柱や壁・家具がボロボロになる
猫を飼っていると、こんなことがあります。
- 猫が爪をといで柱や壁に傷がつく
- 毛玉やエサを吐いて、じゅうたんが汚れる
- 飼い主の布団に粗相をされ、布団がとんでもないニオイになる
- 子猫がよじ登って、カーテンがボロボロになる
猫との同居では、あきらめも大事です。
猫の飼い主は、いい布団には寝られないものだと、悟りました。
その3.そうじが大変
猫を飼い始めると、そうじも大変です。
猫の毛がじゅうたんにからみついたり、フローリングの上を舞っていたりします。
洋服についた細かい猫の毛はなかなか取れず、コロコロ必須になります。
猫のトイレ掃除の手間も増えます。
猫砂も床に散らばっていたりします。
それと、猫はたまに吐くんです。
カコッカコッカコッカコッ……ビシャーって感じで。
吐かれる場所にもよりますが、
じゅうたんや布団の上だったりすると、掃除がなかなか難儀です。
フローリングの上だと若干ラクかな~?
ロボット掃除機が召喚されると、飼い主は大喜びします。
その4.猫の行動に振り回される
猫の行動に困ることもあります。
- ティッシュの箱から中身を大量にひっぱり出す
- エサの催促で飼い主の鼻をなめまくり、飼い主は鼻の皮がむけて痛くなった
- エサの要求のため、早朝に飼い主のまぶたをめがけて猫パンチを繰り返す
- 毛糸玉で遊んで、床一面が毛糸だらけになっていた
小太郎さんが子猫時代に私にしたことです。
対策していけば大丈夫なのですが、慣れるまで大変でした。
- ティッシュの箱→ひっくり返して(天地を逆にして)置く
- エサの要求(鼻への攻撃)→腕で隠して対抗
- まぶたへの猫パンチ→まぶたを腕で隠して対抗→爪が出る→やっぱり腕で隠して対抗
- 毛糸玉→引き出しや棚の中にしまう
毛糸玉については「猫ってホントに毛糸であそぶんだー」と逆に関心しました。
本当に困ったのは、以前の記事で書いた壁や柱、布団へのおしっこ(スプレー行為)。
獣医さんにも相談し、いろいろ考えた結果、去勢手術をしました。
今では、飼い主も猫も平和に暮らしています。
一方で、猫の元気がなかったりすると、飼い主は心配でいたたまれなくなります。
猫も、家族の一員です。
その5.長期の旅行に行きづらくなる
社会人になってから猫を飼い始めた私。
出張のときなど、家で猫を見る人がいない場合にどうすればいいのか、動物病院に相談しました。
すると獣医さんからは
「1~2日の不在なら、十分な量のきれいな水とエサを準備しておけば留守番できる」
との回答でした。
猫にとって、場所が変わってしまうことのストレスが大きいので、
短い期間であれば、住み慣れた家にいたほうがいいとのこと。
とはいえ、家を長期間空ける場合は対策が必要です。
- 誰か信頼できる人に猫の世話を頼む
- ペットホテルに預かってもらう
などです。
私がかつて3~4日の旅行に行った際には、友人に頼みました。
1日に1度、自宅にきて水とエサを変えてもらうようお願いしました。
高校生の頃からのつきあいで、信頼のおける友人です。
自宅のカギを預けました。
猫アレルギーがあるにも関わらず、快諾してくれました。
この友人には足を向けて寝られません。
それ以上長期にわたる場合は、近くにペットホテルがなかったので、動物病院に預かってもらいました。
料金は覚えていませんが、とても助かった記憶があります。
ただし、猫は基本的に動物病院はキライです。
獣医さんによると、獣医さんに敵意むき出しにしてハンストしていたそうです。
ごめんよ、小太郎。
いずれにせよ、猫を飼うと、家を長期間留守にすることは難しくなります。
自分の都合だけで身軽に動きにくいというのは、難点のひとつです。
メリット 猫の存在を五感で体感して、幸福感をあじわえる
これまで、実際に猫を飼ってみて体験したデメリット5つをお話してきました。
たいへんなことばかりで、猫を飼っていいことなんてあるの?
となりそうですが、
デメリット5つを上回るメリットがあります。
何事にもかえられないメリットです。
猫の存在を自分の五感で体感できて、幸福感をあじわえるということです。
SNSでも、かわいい猫の楽しい画像や動画はあります。
実際に飼ってみると、SNSよりもはるかに豊かに、自分の五感をフル活用して猫の存在を感じ取れます。
- フィルター越しではなく、自分の目で直接猫を見る
- 自分の耳で直接猫の声やゴロゴロ喜ぶ音を聞く
- 猫のニオイに良くも悪くも感動する
- 直接さわって、あたたかさや柔らかさ、ザリザリした舌や湿った鼻の感触を知る
五感で感じることで、飼う前には想像もつかなかった、普段の猫の様子を知ることができます。
何の変哲もない日常かもしれないません。
良くも悪くも、感情を揺さぶられる日常かもしれません。
そして、多くの飼い主は「やっぱりうちの子がいちばん!」になります。
飼い主として猫と接して、はじめて感じられる幸せがあります。
そうして「いつの間にか、自分のすぐそばにいつも、猫が寄り添っていることのしあわせ」を実感するのです。
いろいろあっても、猫との信頼のようなものを感じたとき、落ち着いた幸福感を味わえます。
この記事を書いているときも、私の右側20センチのところに、小太郎さんがいつのまにか来ていました。
そして、やがてそばにピタッとくっつき、前足を私の足の上にのせました。
このしあわせは、体感して初めてわかる、何物にも代えがたいものです。
まとめ
私が実際に飼ってみて感じた「猫のいる生活のデメリット5つとメリット1つ」をお話ししました。
デメリット5つは
- お金がかかる
- 柱や壁・家具がボロボロになる
- そうじが大変
- 猫の行動に振り回される
- 長期の旅行に行きづらくなる
メリット1つは猫の存在を五感で体感できて、幸福感をあじわえることです。
一緒に生活していく中で「いつの間にか、自分のすぐそばにいつも猫がいること」に気付くと、心が温かくなります。
大変なことも多いです。
それでも猫と過ごすことで、何物にも代えがたい、猫とのかかわりから生まれる信頼感のようなものも味わえます。
願わくば、猫も人間も、いつまでも仲良くしあわせな日々を過ごしたいですね。
へばの~
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